続 生と死の分岐点



岩と雪の世界における安全と危険。前作が大変な反響を呼んだ『生と死の分岐点』の続刊。今回のテーマは安全技術に関する研究成果を中心に紹介。ハイキングやトレッキングルートなどでの注意点や中高年の健康管理など幅広い登山層を対象とした構成。実際に起こった事故例や生還劇をモチーフとし、そこから導き出される教訓や遭難回避のテクニックが満載。まさに「登山先進国」ドイツで実践されているリスクマネジメントに学ぶ技術書。(amazonより)

「苦痛を伴う体験ほど教訓となるものはない」
ピット シューベルト著

大津市立図書館蔵



-

8000mの6座へ



”頂上への意欲がある限り、きつくは感じない”
”一歩一歩が頂上へと押し上げてくれる。
私にも、可能性は無限にあることを実感した。"

50歳から山岳会に入って本格的な登山を始め、
7大陸最高峰や8000m峰6座に登頂。
最後となったダウラギリでは、外国隊の遭難に出会い、
登頂を諦めて救助中に体調を崩して死亡。
商業登山ではなく、自分で計画して8000m峰に挑む
その想いには心打たれるものがある。

 → 河野千鶴子 wiki

 → NHK クローズアップ現代(動画あり)

 → amazon







-

登頂 竹内洋岳



主に13座目のチョー・オユーと14座目のダウラギリの登山の内容について書かれている。
ともに下山時のヤバイ状況から、高所登山の難しさと怖さがうかがえる。
下山ルートに迷った際に、自分のゲロを目印にしたとか、
天候回復を祈って「イノちゃん」(猪熊さん?)という名前の
てるてる坊主を吊したとか、笑える話も多い。
同行した中島ケンロウ氏が、一時期、近所の近江舞子に住んでおられ、比叡山高校に通学されていたことに少しビックリ。
ともかく面白い内容で、一読推薦。大津市立図書館蔵。(F田)

 → amazon







 

-

日本登山大系

大津市立図書館の蔵書は下記の4巻で
1;北海道・東北の山
3;谷川岳
4;東京近郊の山
7;槍ヶ岳・穂高岳

これ以外の山域のものは
A田さんにお借りして読んだりしていたが
県立図書館のHPで検索してみると、全巻ヒット。



で、先日、以下の4冊を借りてきた。



各山域の概説や、バリエーション(岩や沢)ルートの
概要が記載されており、読んでいて飽きない。



中古本も入手しにくく amazonでは高値が付いている。
古い本なので、その内容は鵜呑みにはできないが
昭和の時代の、先達の探求心には畏敬の念を覚える。

自分の好きな山域の概要を読むだけでも
この本の価値は解ると思います。
一読推薦。(F田)





 

-

雪山放浪記



雪山放浪記
著者 星野秀樹
発売日 2012.11.26

誰かを当てにせず、自分たちで考えて、判断し行動する。
無事に帰ってくることを考えて、計画を完遂させる。
そんな雪山を繰り返して、僕は少しでも強くなりたいと思うのだ。(本文より)

同志社山岳同好会OB。
雑誌『山と渓谷』や『ワンダーフォーゲル』で活躍の山岳カメラマン・星野秀樹氏が雪山をめぐりめぐったコースガイド。
長年雪山を歩いてきた著者自身の雪山に対する考え方、歩き方が凝縮された一冊。

単なる雪山コース案内本とは違い
著者の想いが伝わる素晴らしい写真や、エッセイが面白い。

目次
・厳冬期放浪
 南ア、北ア、八ヶ岳
・豪雪地方放浪
 谷川連峰、白馬岳北方稜線初雪山 他
・残雪期放浪
 北ア、八ヶ岳 他
・エッセイ
・思い入れの山
・放浪の技術と道具 他

大津市立図書館蔵、一読推薦。(F田)





-

山との語らい 剱岳のふもとから



・内容(「MARC」データベースより)
北アルプス北部の立山や剱岳と周辺の山々の四季の表情をとらえたフォト&エッセイ。1994年『読売新聞』(北陸支社版)夕刊に連載したものをベースにまとめる。

・著者略歴 (著者紹介情報より) 佐伯邦夫
1937年魚津市で出生、現在も居住。
富山県内の中学・高校で教職の後フリー。登山・スキーなどのかたわら、写真・エッセイなどを発表。
魚津岳友会、日本テレマークスキー協会各OB。

<目次>
・春 剱見るなら−赤谷尾根で 白萩三山−圧倒的な剱岳 北仙人山−黒部の秘峰
称名滝−千古の轟き 他
・夏 長次郎谷−ガイド宇治長次郎から 大窓−月も昇る ブナクラ峠−古道復元
八ツ峰−剱岳の山容を象徴 他
・秋 猫又山−幻となった風景 小窓−北方稜線のオアシス 早月川−剱岳の雪代水
明星山−越後の山々 他
・冬 初雪山−黒部川扇状地を見下ろす 小窓ノ王−剱岳の北の護り 
僧ヶ岳−風衝の山、雪形の山 剱岳に対す−前田繊之助 他

「山は小さな人間の野心の対象のみとするには、あまりにも深く大きい。
山とどうかかわるか、そこにどんな思いを刻むかは、人それぞれ。
本書には、自分におけるその一端が語られている。
山を愛する人の心に、謹んでこの一冊を届けたい。」(まえがきより)

「山ありて、そして山の友ありて、我が人生の豊かなりき」(あとがきより)

剱岳とその周辺を知り尽くした著者佐伯氏の深い想いが伝わってくる写真・エッセイ集です。一読推薦。大津市立図書館の窓口で相互システムにより貸出可能です。

今回で<山の本を読もう>シリーズは終わります。会のブログには今後も不定期で掲載する予定です。F田






-

山の時間



・内容詳細
2002年春〜2008年秋「山の本」に掲載のものをまとめて書籍化。通いつめた八ケ岳、雪山合宿、槍から穂高へ、秋の燕岳、息子を訪ねて三伏峠、最果ての利尻山、初冬の上高地、八甲田山晩夏、花の大雪山縦走、穂高に消えた写真家、ヒマラヤトレッキングなど、山への想いをスケッチとともに綴る。

・著者紹介 沢野ひとし : 1944年愛知県生れ。児童書の出版社勤務を経て独立。「本の雑誌」「山の本」の表紙イラストを創刊号より描く。水彩画、版画などの個展を毎年各地で開催。91年に『猫舐祭』で第二十二回講談社さしえ賞を受賞。BOOKデータベースより

 「山の帰りに見る暮れかかった山も愛しい。心地良い疲れと充実した山での時間が体を包む。なぜ山を見ているだけでこんなにも心が動き、あるいは穏やかになるのか。
山には人を幸せにするパワーが潜んでいる。山に入り、一歩を踏み出すと、体に力がみなぎるのがたしかに分かる。きっと森や川や岩から自然界のエネルギーが放出しているのだ。」(あとがきより)

 著者はイラストレーターの沢野ひとし氏。椎名誠氏率いる「怪しい探検隊」の主要メンバー。兄に山登りを教わり、友人や恋人と登り、そして息子に山を教える。そこに行き交う人間模様が、ユーモラスで、ちょっと切なくて、その味加減が面白い。掲載されている水彩画やスケッチも独特の味わいがあります。大津市立図書館蔵。F田

沢野氏の描いた赤岳鉱泉の「手ぬぐい」は私のお気に入りです。








-

剱沢幻視行



 雑誌「岳人」の2009年1月号から2011年4月号まで連載されていた文章です。
著者は1949年高知県生まれの大阪市立大学山岳部OBで、雪黒部 冬剱に魅せられた登山家、和田城志。簡潔、誠実でありながら、迫力ある登山報告や独自の登山論に引き込まれ、和田氏の「山想う心」に畏敬の念まで抱いて、私は何度も再読しています。

「しかし、私にはやはり山以外何もできることがありません。アルピニズムの病に感染したことのない人には理解できないでしょうが、山登りの迫力は半端ではありません。
登れないとなるとよけいに山が恋しくなります。しかし恋しいからといって、中高年の登山のように鄙びた山小屋で濁り酒飲みながら回顧談に酔う、というような堕落は気持ちが良すぎて、とても耐えられません。私は重度のアルピニズム・シンドロームです。
ぬるま湯的な日常の安楽が耐えられないのです。凍りついた岸壁や風雪の山稜のひとときが、どれだけ我々の人生を実りあるものにしてきたか。生々しい必死、無鉄砲な躍動感が恋しいのです。前人未踏、初登攀、価値、意義、そんなことはもうどうでもいい、ただ山の中でもがきたい、と思いました。憧れたアルピニスト、優れた過去の登山、圧倒的な山岳自然、体の中につもりつもった情念に従えばいいのです。」(2009年11月号)

「アルピニズムは知足より渇望である。」
「我が力量の上限の登山を実戦することこそアルピニストの仁義がある。」
「いい山?・・・ビビる山かそうでないかだ!」「山小屋はビバークに劣る。」
「山登りがなぜこれほど面白いのか、人をなぜ駆り立てるのか。より高く、より困難で、より遠い世界を目指す、痴的欲求の肉体的解放が答なのかもしれない。」
「今日はよく歩いた。火照った身体に夕闇の冷気が快い。泡のように星が沸き出てくると、シュンシュンと雪の囁きが聞こえるようになり、黒部の谷々は深い藍色の静寂に包まれる。三日月の光量は淡く、早春の星座は冴え冴えとして瞬きを惜しまない。星空の神秘、雪渓谷の静謐、そして人の不思議、ありふれた、しかしいつまでも僕らの心を捕らえて離さない大自然の美観があった。感傷が込み上げてくるのを止められなかった。」

・事務所にバックナンバー(複写)を置いていますので、興味のある方は御一読下さい。(F田)







-

感謝されない医者

感謝されない医者 − ある凍傷Dr.のモノローグ


内容(「BOOK」データベースより)
凍傷で壊死した指を切る医者のやるせなさ。「もっと自分の手足を大事にしろよ」800例の凍傷患者を診た臨床医の切実な言葉だ。本書は、患者の心理に言及しながら、凍傷の最近の治療法まで綴った、「感謝されない医者」の独白である。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
金田 正樹
1946年、秋田県生まれ。1971年、岩手医科大学卒業。整形外科医として、秋田大学整形外科、関東逓信病院、聖マリアンナ医科大学東横病院を経て、現在、向島リハビリクリニックセンター長。登山は高校時代からはじめ、1969年、西部ヒンズークシュ無名峰初登頂、70年、中部ヒンズークシュ無名峰初登頂などの記録を持ち、73年、第2次RCCエベレスト登山隊にドクターとして参加。海外の災害救援も、85年のメキシコ地震、90年のアフガン紛争、91年の湾岸戦争、96年のバングラデシュ竜巻災害、02年イラク戦争などの医療支援に当たる。NPO災害人道医療支援会理事。加藤保男、吉野寛、木本哲、山野井泰史・妙子氏などの凍傷を治療・手術している。

凍傷予防覚書
・冬山では、素手でアイゼンを装着したり、素手で冷えたピッケルを持たない。
・温度と風には充分配慮して、体全体の保温が第一であると心がけたい。
・手袋や靴下は、濡れると指の低温を招くので、常に予備を用意しておくこと。
・雪中テント泊でも「濡れ」には最大の注意を払うこと。低温下では、濡れ→凍結。
・脱水に気をつけ、休憩時に魔法瓶に入れた温かい飲み物を摂るように心がける。

 日本の凍傷治療の権威 金田先生の著書です。受傷した写真も掲載されていて、凍傷の恐ろしさがよく分かります。これから冬山シーズン到来です。比良山でも風雪に遭えば凍傷を負う可能性はあります。対処法も載っており、凍傷の基礎知識の習得として一読をお薦めします。運営委員会で提案して中古本を会で購入していただきました。事務所に置いてありますので貸出ノートに記載して借りて下さい。(F)




-

山岳大全シリーズ

(山と溪谷社)

トレッキングブーツ、バックパックなど主要装備33カテゴリーを詳説。テント・冬季登山関連用具も対応。小物18カテゴリーもコラム掲載した、最新最強の山の用具本。「山と渓谷」の人気連載をベースにした1冊。
ホーボージュン、村石太郎、永易量行著


山岳気象予報で絶対的信頼を誇る著者による最新最強の山気象本。山岳気象の基礎から発展までを総解説。地上天気図や高層天気図、衛星画像の見方、気象情報利用法を紹介し、国内・海外の山岳気象を山域別に解説する。
猪熊 隆之著


図版と写真を豊富に用い、読図の基礎から発展までを総解説した最新最強の山読図本。コンパスを使用する読図の基本、GPSの活用も解説し、プランニングの観点から道迷いを未然に防ぐ方策を提案。登山者待望の1冊。
村越 真著


山岳写真の基本から応用まで、豊富な作例と図版で理解できる最新最強の山写真本。進展著しいデジタル写真に対応して、カメラの選び方から、撮影法、撮影後の補正や管理まで解説。登山の基礎知識&ガイドも掲載。
中西俊明著


専門性が高く、かつ、物選びが結果や安全性に直結するのがクライミングギア。沢登りやアイスクライミングの用具も掲載し、その基本と最新の状況を解説。クライマー必読の書。


 各書、中身の濃い本です。
 お暇な時に是非、読んで下さい。
 全て大津市立図書館蔵、貸出可能です。 (F)







-